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小さな旅

あらすじ:日本各地の美しい風景と、そこで育まれる人々の豊かな暮らしを紹介する。訪れたその土地をふるさとにする人たちとの出会い、交流によって、地域の歴史や特徴を知っていく。環境によって変わっていく人々の生活、土地ごとに異なるあり方などにも触れる。
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視聴タイプ
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2030年11月03日 23:59
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小さな旅 動画情報

タイトル名 小さな旅
ジャンル

180エピソード

こころの各駅停車 ~岩手県三陸鉄道~
岩手県の釜石駅から盛(さかり)駅まで、36キロを結ぶ三陸鉄道南リアス線。車窓には三陸海岸の絶景が広がります。過疎化で乗客が激減し、赤字経営に陥った故郷の鉄道を守ろうと、歌と踊りで観光客を楽しませる駅長。鉄道の開通を誰よりも喜んだ亡き祖父の短歌にちなみ、駅名の変更を提案したホタテ漁師。二十余年、乗客を見送り続ける“駅の母”。海岸沿いを走る鉄道に寄り添って生きる人々を訪ねます。
風をきり 北へ~北海道 サロベツから宗谷岬~
夏、北海道北部のサロベツ原野から宗谷岬にかけては、バイクに乗って旅をする人々が全国から集まる。愛車のバイクにテントと寝袋を積み、「みつばちライダー」と呼ばれる人たちは、広大な原野を駆け抜け、北を目指す。空と大地が溶け合うような一本道には、珍しい高山植物が咲き誇り、雄大な自然が待ち受ける。さまざまな思いを胸に北へ向かうライダーと、彼らを支える地元の人たちとの触れ合いに出会う。
聖天さまの贈りもの~埼玉県熊谷市妻沼~
利根川の中流に位置し肥沃(ひよく)な土壌に恵まれ、水運の要衝として栄えた埼玉県熊谷市妻沼(めぬま)。日光東照宮をほうふつとさせる、けんらん豪華な彫刻で彩られた妻沼聖天山の本殿は、2012年、国宝に指定された。江戸時代、庶民の浄財を集めて建てられた本殿は今も町の宝。恵みに感謝し収穫した野菜を奉納する農家、時を告げる鐘を毎日つく門前の和菓子店の一家など“聖天さん”に日々の幸せを祈る人たちを訪ねる。
駆けぬけて あしたへ~神奈川県 川崎競馬場界わい~
神奈川の川崎駅のほど近くにある川崎競馬場。終戦間もない昭和25年に開設され、京浜工業地帯で働く人を中心に、ささやかな娯楽の場となってきた。一方で開設当時、戦争で夫を亡くした女性を優先的に雇用するなど、貴重な女性の働く場でもあった。今も競馬場内には、女手ひとつで子供を育てた母の思いを受け継ぐモツ煮店が営業を続け、また調教師として活躍する女性もいる。川崎競馬場の界わいを訪ね懸命に生きる人々に出会う。
連綿と この手で~千葉県東庄町~
利根川の下流にある千葉県東庄(とうのしょう)町。江戸時代、利根川から江戸へ続く水運の拠点として栄えた。290年続くしょうゆ蔵が当時の味を今に伝える。伝統を受け継ぐ親子が、季節ごとに移ろいゆく小さな自然を感じながら、しょうゆ造りに生かしてきた。また、農業の歴史は古く、平安時代に切り開かれたという台地には、手入れの行き届いたやわらかな土で、特産のこかぶが収穫される。伝統を受け継ぐ暮らしに出会う。
山抱かれ 心満たす~石川県 白山~
日本三名山の一つ、石川県白山。晩秋、鮮やかな紅葉の一方で頂は雪に覆われる。麓の集落は、農業には不向きな土地だが、人々は山の恵みを享受して生きてきた。「出作り小屋」と呼ばれる小屋を山あいに建て、焼畑農業やナメコ栽培を営む夫婦。“くず繭”と呼ばれた繭を丁寧に解きほぐして糸を紡ぎ、800年の歴史を持つ絹織物「牛首紬(つむぎ)」を生み出す職人。絶景とともに白山の恵みに感謝し暮らす人々に出会う旅。
時重ね 水輝き~滋賀県奥びわ湖~
日本最大の湖・びわ湖。その北部は「奥びわ湖」と呼ばれ、人々は、水の恵みとともに暮らしてきた。秋、穏やかな湖面では、固有種の魚、イサザを狙う漁が始まる。また、この地域では賤ヶ岳の豊富な伏流水を使った糸取りの伝統があり、琴や三味線の楽器糸を生産してきた。さらに、関西でも有数の米どころでもある。江戸時代、先人たちは湖へ水を流すトンネルを作り上げ、水害を克服した。水の恵みに感謝して暮らす人に出会う旅。
秋深き 再会のとき~茨城県偕楽園公園
水戸市の偕楽園公園。園内には、水戸城の外堀だった千波湖がある。千羽の鳥が生息し、シベリアからの渡り鳥も加わる。この鳥の世話をしながら貸しボートの店を営み、湖畔で暮らす夫婦がいる。また、園内には徳川斉昭が造園した梅の名所・偕楽園がある。複雑にねじれ黒光りする古木に魅せられ、絵を描き、保全にも取り組む人がいる。さらに園内の桜川にはサケも遡上(そじょう)。晩秋の偕楽園公園の知られざる魅力を訪ねる。
放送30周年 ふるさとの歳月
紀行番組「小さな旅」が30年を迎えた。昭和58年から始まった旅は1200を重ねる。各地の山村漁村、花々や紅葉、雪の集落、東京下町。これまで訪ねた四季折々の美しい山河、暮らしの記録を、追取材も交えながら伝える。さらに歴代の旅人たちの思いや、番組のテーマ曲を手かげた大野雄二さんが新たにアレンジを加えた曲の演奏などを盛り込み、30年の歳月の移ろいを描く。
手紙シリーズ 第1回 忘れられないわたしの旅 ふたたび 歩む
視聴者からの手紙でつづる「忘れられないわたしの旅」。2012年も全国から300通を超える手紙とメールが寄せられた。1回目は人生の再起へとつながった旅路。高校教諭として北海道えりも岬に赴任した人からは、生徒たちとの関係に悩み、寝台特急で故郷上野へと戻る旅。そのほか、失明した夫を励まそうと家族で訪れた伊豆・爪木崎の旅。そして岩手県大船渡市に向かい、被災した人たちの前で披露した吹奏楽の旅を描く。
シリーズ東北 断崖の海へ~岩手県田野畑村~
岩手県三陸北部の田野畑村。高さ200mの断崖が連なり、「海のアルプス」とも呼ばれる景勝地だ。東日本大震災で、漁業は壊滅的な打撃を受けた。船も漁具も失った中、息子と共に特産のワカメ養殖を再開させた親子。養殖のかたわら観光客を乗せ、断崖の景観を案内するツアーも行う。ほか、ブログを通じた交流を糧に再起を図る漁師、人々が集う仮設鮮魚店を守る女性など、復興に向け確かな歩みを進める人々に出会う。
シリーズ東北 根っこは 明日を枯らさない~福島県南相馬市~
福島県南相馬市。冬、阿武隈山地から冷たい西風が吹き抜ける海辺の地域・萱浜(かいはま)では、人々は震災と原発事故に向き合いながら生きている。今も行方不明の仲間が戻ってこられるようにとこいのぼりを上げ続ける人。津波によって失われた海岸の松並木を復活させようとする若き苗木農家。行方不明の母が好きだった「相馬野馬追」への参加を目標に二人で歩む父と娘。あの日からまもなく2年。少しずつ前に向かう人々と出会う。
梅が香るころ~埼玉県 越生町~
埼玉県の西部、「越生梅林」がある梅の名所として知られる越生町。およそ100軒の梅農家が、梅干しや梅酒などに使う梅の木を育てている。毎年2月末から3月にかけて、梅は開花を迎え、人々の目を楽しませる。長年にわたって梅を育て続ける農家、母から受け継いだ梅干しの味で観梅の客をもてなす女性、梅栽培を盛り立てようと奮闘する若手。梅の花に寄せる思いとともに、歴史ある梅の里を訪ねる。
もてなし ぽかぽか~群馬県草津町~
群馬県の北西部にある草津温泉。800年前に源頼朝が開湯したとされ、年間270万人がこの地を訪れる。明治時代から続く入浴法“時間湯”を大切に守り継ぐ32代目の湯長。人知れず共同浴場の掃除を続ける71歳の女性。また、町では東日本大震災の避難者を300人受け入れ、その一人が今も温泉宿のフロントで働いている。名湯・草津で、訪れる人々を大切にもてなす心にふれる。
春を待つ浜辺~神奈川県 鎌倉市~
年間2000万人近くが訪れ、2013年、世界遺産への登録が注目される古都・鎌倉。マリンレジャーでにぎわう浜辺には、港がないため、砂浜から船を押し出して漁に出る漁師たちがいる。実は鎌倉は、鎌倉時代には日本最古とされる港が築かれるなど、魚介類やワカメといった豊かな海の幸にあふれている。春を告げるシラス漁に向かう若き漁師。地魚にこだわり続ける料理人。鎌倉の浜辺に生きる人々の姿を、春の温かな光の中に描く。
仰ぎ見た夢~東京 西新宿~
高度成長期、日本で最も大きく変貌した町、東京・西新宿。浄水場跡地から超高層ビルが空を覆うように立ちあがっていった。そのビルの谷間に、昭和29年から続き、来年閉園する小さな幼稚園がある。二代三代にわたって園に通った家庭からは、「新宿」を築いてきた歴史がうかがえる。ほかにも、ビル建設作業を支えた安全用品の専門店や、卒園式を彩ってきた花屋など、高層ビル街に暮らす人々の春を描く。
五色の春~東京 足立区荒川~
東京都足立区、荒川の河川敷。明治時代には色とりどり3000本の桜が植えられ、「五色桜」と呼ばれる名所だった。戦後になって燃料に使われたり、堤防改修で伐採されたりした桜並木を復活させようと、同区が中心となって地元の人たちが植樹を続けている。河川敷周辺に並ぶ町工場のひとつ、ランドセル工場では、新学期に向けて傷ついたランドセルを繕う職人がいる。彩りを増していく河川敷で、「春」に思いを寄せる人々に出会う。
桜の学びや~茨城県 土浦市真鍋~
茨城県土浦市、真鍋小学校。その校庭の真ん中に、戦火や大火を乗り越えた、樹齢100年を越える5本の桜の大木がある。明治40年に新校舎が建てられ、その記念に当時の卒業生が植えたものだ。いまでは、新入生を迎える時期になると、6年生は1年生をおんぶして桜の周りを歩き、その歴史を伝える。木のかたわらには、結婚や病からの回復を喜ぶ、卒業生たちの寄せ書きがある。地域で心のより所となってきた桜を訪ねる。
富士に開拓の心~山梨県 富士河口湖町富士ヶ嶺~
広大な牧草地と、間近には雄大な富士を望む、山梨県富士河口湖町・富士ヶ嶺(ふじがね)地区。標高1000mの高地に700人ほどが暮らす。終戦後、満州から戻った人々や、農家の次男、三男が入植して開拓した酪農地帯だ。戦地で夫と死別し、女手一つで切り開いた土地を、大切に守り継ぐ酪農家の親子。牛の病気や出産などに対応する25歳の若手獣医師。富士のふもとに、確かな暮らしを営む人々を訪ねる。
うららかな光の中で~東京 高尾山~
東京都八王子市の南西にある、標高599mの高尾山。都心から1時間で行けるため、年間250万人が訪れる、首都圏の代表的な観光地の一つとして知られている。この時季に降り注ぐ雨は、「芽吹きの雨」とも言われ、花のつぼみをふくらませ、草木の芽を育てる。「花の名山」とも呼ばれる高尾山では、1500種類の野草が、花を開き始める。春、高尾山に思いを寄せる人々に出会う旅。2012年4月に放送した番組のアンコール。
ぽっかりと わたしの海~千葉県谷津干潟~
千葉県習志野市、マンションや家々に囲まれた周囲3.5kmの谷津干潟。東京湾と水路でつながり、潮の満ち干で、さまざまな風景をみせる。20年前、都会に残された貴重な渡り鳥の飛来地としてラムサール条約の登録湿地になった。渡り鳥やカニ、ハゼ。春は命が輝く季節だ。干潟の自然観察センターで働く若者、かつて谷津から船を出した漁師、干潟の清掃活動に取り組む人たち。都会の自然を慈しみ守っていこうとする人々を訪ねる。
花慈しむ 機音~埼玉県秩父市~
新緑の季節を迎え、札所巡りや芝桜をめでる人でにぎわう埼玉県秩父市。江戸時代から養蚕で栄えてきた町でもある。この時期、山あいの桑畑では、せんてい作業が始まる。一方、町には「秩父銘仙」と呼ばれ、大正から昭和にかけふだん着として、女性たちから人気を集めた絹織物を作る工場が残る。秩父の草花などを題材に、職人の技で色鮮やかに仕上げられる織物。人々の思いが詰まった織物を今に残す女性。故郷に寄せる思いに触れる。
“超特急”のふるさと~山口県周南地区~
瀬戸内海に面した山口県周南地区。JRの駅につながる巨大な車両工場を中心に、新幹線の先頭ボディーから、内装、ちょうつがいに至るまで、あらゆる部品を作る工場が集まる。大正時代からの歴史がある鉄道の町には、ミリ単位の仕事をする職人たちのいる工場や、町を支え続ける工業高校がある。そして400の工場に弁当を届ける店では、箸袋に客からのメッセージを入れる。瀬戸内の澄み渡る景色の中、鉄道を支える誇りに触れる。
街に緑のやすらぎ~東京 等々力渓谷~
東京都世田谷区の等々力渓谷。全長およそ1km、ケヤキやコナラなどが生い茂る23区唯一の渓谷だ。川沿いには通勤や通学の人が行き交い、滝に打たれる人もいる。息子を亡くし、渓谷のそばで、緑の中の小さな命を絵に描き続ける女性。渓谷に故郷を感じ、年老いた母に見せてあげようとする男性もいる。そして近くの保育園からは、毎日園児たちが散歩に訪れる。新緑の季節、都会の小さな自然に思いを寄せる人々に出会う旅。
絞り染め 心模様~愛知県名古屋市有松~
名古屋市郊外の有松地区。東海道の茶屋集落の面影を残す町では、400年の伝統がある「絞り染め」という染色の技が息づく。作るのは色とりどり、そして個性的な柄を持つ浴衣だ。生地を糸でくくるなど「絞る」技法はさまざま。主に地域の女性たちが、それぞれ独自の技を受け継いできた。専門の問屋は生地を手に、地域の女性たちを回る。町には、絞り染めの先人たちをまつる寺や祭りもある。初夏、染めに込めた思いに触れる旅。
港町 心あたたか~宮城県塩釜市~
沖合に松島が浮かぶ、宮城県塩釜市。江戸のころ、伊達藩の保護を受けて港町として栄えた。今、日本有数のマグロの水揚げを誇る。競りの威勢のいい声に包まれる魚市場。震災で被害を受けながら、父のマグロ専門店を守る女性。塩釜でつかの間の休息をとる漁師を受け入れてきた旅館。地名の由来にもなった、窯で海水を煮る伝統の塩作り。震災の被害も残る塩釜で、市場に寄せる思いに触れる旅。
ぬくもり たなびいて~茨城県 大子町蛇穴~
茨城県北西部に位置する大子町。福島、栃木の3県にまたがる八溝山地が、峰を連ねる。標高1022mの八溝山のふもとでは、大小30もの集落が点在している。山を切り開いた畑を耕し、薪(まき)を使う暮らしが営まれている。人々は、作物を分かち合い、助け合って生活をしている。自家用につくる茶を皆で交代で摘んでいく。山あいの里で、お互いに支え合って暮らす人々に出会う旅。2012年7月に放送した番組のアンコール。
その流れ たえまなく~長野県安曇野市~
長野県中部、常念岳や有明山など北アルプスのふもとに広がる安曇野市。3000m級の山々を源とする湧き水と清流の里として知られる。湧き水を利用した特産のわさび作りを守り継ごうと、都会から故郷に戻った若者。わさび田を潤した水を使い、イワナの養殖に取り組む家族。水辺を花で彩りたいと、さまざまな種類のハナショウブを育て続ける民宿の主人。雄大な北アルプスに抱かれ、水と寄り添いながら生きる人々の営みに触れる旅。
わが峰 輝く
これまで訪ねた各地の山の景色と、その峰に思いを寄せる人たちの姿を見つめる「小さな旅・選集」。大量の雨が珍しいコケや屋久杉の森を育んできた鹿児島県・屋久島。独特の岩峰が登山者たちをひきつけてやまない山梨県・瑞牆(みずがき)山。人々の信仰を集め、ふもとの人たちの心のよりどころになっている鳥取県・大山。多彩な山々の映像美と、山人たちが織り成す物語をつづる。
雷(らい)さまの慈雨~栃木県下野市~
栃木県の南部、下野市。一帯は江戸時代から干瓢(かんぴょう)作りが盛んで、生産量は全国の9割を占める。この時期、農家では、ユウガオの実の収穫と皮むきが始まり、干された干瓢が揺れる。ユウガオが大きく育つのに欠かせないのが、適度な雨。同県は全国でも有数の雷が多発する地域で、地元では恵みの雨を呼ぶ雷を「雷様」と呼んで恐れ敬い、信仰の対象として豊作を願ってきた。初夏、雷様と雨を待つ人々に出会う旅。
青き海のなか~鹿児島県 奄美大島~
九州・鹿児島から南へ380km、サンゴ礁に囲まれた奄美大島。海中にはおよそ300種のサンゴ、1000種の魚が群れ泳ぐ。この海で伝統的に行われているのが、潜水による漁だ。素潜りでハタやブダイの仲間を突く漁師、さらには、潜りの漁師たちが協力し、集団で魚の群れを網に追い込む「追い込み漁」。勇壮な漁のもようを水中映像を交えて描く。エメラルドグリーンの海が輝く夏、豊かな海の恵みとともに暮らす人々に出会う旅。
夢走る 鉄路
小さな旅では、鉄道に乗り、日本各地を巡ってきた。見つめたのは暮らしとともにある列車、そして鉄道に夢を乗せる人たち。米どころ秋田を走る秋田内陸線では、地域の人たちが無人駅を守る。山梨県の富士急行線では、富士の車窓を楽しんでもらおうと観光電車の乗務員を務める女性。千葉県・房総半島を走るいすみ鉄道では、菜の花の中、会社を辞めて挑戦した50代の新人運転士の奮闘の日々。四季の風景とともに故郷の鉄道を描く旅。
山の歌 夏 花の道 きらめいて~北海道 夕張岳~
北海道のほぼ中央にそびえる夕張岳。280種以上の高山植物を育む「花の山」で知られ、夏の時期には、毎年4000人もの登山者が訪れる。ユウバリコザクラ、ユウバリソウ。夕張岳特有のアルカリ性の土壌は、ここにだけ咲くかれんな花々を生み、一面の花畑は人々を魅了する。38年欠かさず登る夫婦や、高山植物の保護に取り組む研究者、山小屋建設に汗を流すボランティア。雄大な景色とともに花に魅せられた人々を訪ねる。
山の歌 夏 はじまりの峰~兵庫県 六甲山地~
神戸の市街地に寄り添うようにそびえる六甲山地。標高900mほどの山が30kmにわたって連なる。六甲山地は、幕末から明治にかけ、神戸の外国人居留地に暮らした「異人さん」が、近代登山を伝えた場所でもある。当時から残る「毎日登山」の習慣。中腹には異人さんをもてなした茶屋も残る。さらに「ロックガーデン」という岩登りの技術を磨く場も。花々や「ナイトハイキング」のもようも織り交ぜ、市民に愛される山を訪ねる。
空と海 悠々と~北海道天売島~
北海道の北部、日本海に浮かぶ周囲12kmの小さな島・天売島。「海鳥の楽園」と呼ばれ、島の断崖には春から夏にかけ、オロロン鳥など100万羽の鳥たちが渡ってくる。崖を巧みに利用して子育てをする海鳥。その傍らで、漁師たちが小舟を操り、ウニ漁にいそしむ。この故郷の風景に魅せられ、幼い頃から鳥の観察を続けている観光ガイド。島の空き家で共同生活をしながら海鳥の調査を続ける学生たち。鳥と共に生きる人々を訪ねる。
地の恵み 湧き立つ~千葉県茂原市~
明治時代から天然ガスの採掘が行われる千葉県茂原市。南関東ガス田の採掘の中心で、ガスを原料や燃料とする工場が林立する。市の東側の田園地帯では、農家がそれぞれガス井戸を持ち、今も家庭で使っている。工業地帯ではかつて、ガスの火でガラス加工し、真空管やブラウン管が作られた。今もその技を受け継ぐ親子がいる。400年にわたって続く朝市や、ガス灯の風景を織り交ぜながら、ガスの恵みとともに暮らす人々を訪ねる。
雨降りの山で~神奈川県大山~
豊かな水を麓にもたらし、雨乞いの霊山として知られる神奈川県大山(おおやま)。農家や船乗り、火消しなど水に関わる人々の祈りを受け止めてきた。今も関東・東海一円に、「大山講」と呼ばれる人たちが700以上も残り、夏、大山とその門前町を訪れる。人々を迎え、参拝を取り次ぐ「先導師」たち。山の名水を大切に使う老舗の豆腐店。“聖なる滝”を守る女性。夏から秋へ移ろう季節、恵みを敬う人々に出会う。
筑後のほとり あすへ勤(いそ)しむ~福岡県久留米市~
九州一の大河・筑後川に抱かれた福岡県久留米市。川の水運と、豊富な水を蒸気に変え、大正時代からゴム産業で栄えてきた。町にはタイヤや靴、さらに靴底に模様を付ける機械部品を作る工場までが軒を連ねる。地元の小学校と、上履きの試作品を届けるメーカーとの交流。仕事帰りの労働者の心も満たした飲食店が並ぶ小路。煙たなびくゴムの街、雄大な景色の中、もの作りの誇りと働く人たちを支える喜びに触れる旅。
山里のたからもの~福島県古殿町~
阿武隈高地に抱かれた福島県古殿町。鎌倉時代からやぶさめの伝統が根づき、毎年秋には、町の神社に奉納されるため、雄大な山並みを背景に練習に熱がこもる。やぶさめに出ていた祖父に憧れ、馬の飼育を生業とし、かつての農耕馬との暮らしの復活を夢見る若者。東日本大震災の影響を受けた林業の再生のために故郷へ戻った後継者。町のお年寄り50人を訪ね、米粉の菓子を伝え残す農家の女性。山里の秋、伝統を受け継ぐ人々を訪ねる。
夢の航跡~瀬戸内 宇高航路~
岡山・宇野港と香川・高松港を結ぶ宇高航路。瀬戸大橋の開通により、連絡船は廃止されたが、今も1日44便のフェリーが運航し、地元の大切な足となっている。1日に500艘(そう)の船が横切り、海上交通の要衝として知られるフェリー航路では、ベテラン船長のもとで20代の船員が技術を学ぶ。連絡船の元船長は、思い出を切り絵で残す。航路周辺の海にはタイやエビの漁を営む漁師がいる。航路の風景と共に生きる人を訪ねる。
湖にうかぶ故郷~滋賀県 沖島~
琵琶湖の沖合に浮かぶ、周囲6.8kmほどの沖島。国内で唯一、淡水湖の中で人々が暮らす島だ。330人の島民のほとんどが漁業に携わっている。島には車もなく、狭い路地で人々は支え合って暮らす。琵琶湖で夜通し、スジエビを狙う漁師夫婦。給食を船で運ぶ島の小学校。都会で大けがをして戻った故郷で、島の風景を手芸作品に込める女性。湖の小さな島、支え合う日常をみつめる。
尾瀬を背負いて~群馬県片品村~
山々の紅葉と、湿原の“草紅葉”の絶景が広がる秋の尾瀬。燃えるような紅葉の中、“歩荷(ぼっか)”と呼ばれる男たちが、毎日80kg以上の荷物を背負い、山小屋に食料や燃料を届ける。歩荷が暮らすのは、ふもとの片品村。湧き水に恵まれ、大豆栽培などが盛んだ。地元農家のもとで働き、歩荷の夫を支える妻。若い歩荷たちに野菜を届けてきた農家。尾瀬を支える歩荷たちの誇り。支えあい暮らす人々の心に触れる旅。
山の歌 秋 こころ澄む稜線(りょうせん)~新潟県越後駒ヶ岳~
新潟・魚沼にそびえる標高2003mの越後駒ヶ岳。冷え込みを増す秋の朝、りょう線を流れるような“滝雲”という珍しい風景が見られる。登山道には江戸時代、鉱夫らが江戸に銀を運んだ“銀の道”や、お堂を守る人々の姿がある。雪渓や花々、宝石のように輝く池が、登山者の目を楽しませる。山頂からは佐渡を望む絶景。その近くの山小屋には、管理人夫婦の固い絆の物語。さわやかな秋の風景とともに、人々の思いに触れる旅。
山の歌 秋 ほら、空が近くに~福島県安達太良山~
紅葉に包まれた、福島県・安達太良山。詩人・高村光太郎の妻、智恵子は、この山の上の青空が「ほんとの空」と言った。錦秋(きんしゅう)の登山道。雪解け水が流れる沢で沢登りを楽しみながら、放射線量を測り続ける人に出会う。また、温泉が人気の山小屋では、東日本大震災後に職を失って小屋で汗を流す人が。そして、地元高校の女子山岳部員たちは、澄み渡る空の下、山に勇気をもらう。故郷の山に抱かれた人々の思いに触れる。
上手風(うわてかぜ)吹くころ~愛媛県佐田岬半島~
長さ50km、一方で幅は狭いところで800mほど。急斜面が続く愛媛県佐田岬半島。秋は上手風(うわてかぜ)と呼ばれる北西の風が吹き付ける。防風垣を大切に手入れし、斜面でかんきつ類を育てる農家。潮流も速い海で、風をよみ、時に助け合いサザエやアワビを素もぐりで狙う男の海士(あまし)たち。2013年度で閉校する小学校では、風の俳句を詠む子どもたち。岬には、ヒヨドリの大群が舞う。風と共にある暮らしを訪ねる。
帆風 おだやか~広島県尾道市向島~
広島県尾道市、300mほどの尾道水道を隔てた先に浮かぶ人口2万4000の向島。漁業やかんきつ栽培、造船所が島の暮らしを支える。昭和の初めから続く、綿の帆布を作る工場。漁船の帆や、造船所の工員の防具を作ってきた。帆布を今も瀬戸内の海でたなびかせ、タイなどを狙うベテラン漁師。さらに、船をこぐ「櫓(ろ)」を樫の木から15種類のカンナを使い分け、丁寧に削る職人の技。晩秋の瀬戸内、島に息づく誇りを訪ねる。
手紙シリーズ(1) 忘れられないわたしの旅~心を新たに~
視聴者からの手紙でつづる「忘れられないわたしの旅」。全国から500通近い手紙とメールが寄せられた。1回目は、大切な人と心を新たにした旅を紹介。千葉県の26歳女性は、札幌の学習塾で働いていた時、同僚の寿退社を祝い、留萌線の「秘境駅」を巡った旅。定年退職記念の旅行券で、亡き妻に代わって娘と訪れた那須・日光の旅。群馬県榛名湖からは、震災で福島から避難した農家の母とようやく実現した旅路を描く。
手紙シリーズ(2) 忘れられないわたしの旅~ふたりの旅路~
視聴者からの手紙でつづる「忘れられないわたしの旅」。2回目は、歳月をともに歩んだ夫婦の心に刻まれた旅をたどる。米作りや内職で、必死に子育てをしてきた夫婦のために孫がプレゼントした紅葉の黒部峡谷・トロッコ電車の旅。梅栽培を手がけた夫を支えるため、東京と三重の農園を通った紀伊半島、紀勢線の旅。戦時中の満州で出会い、故郷を捨てて生きてきた老夫婦の信州安曇野と善光寺への祈りの旅。3編の旅路を見つめる。
こころ 橙(だいだい)に~静岡県熱海市多賀~
静岡県熱海市、観光客でにぎわう中心部から5km南にある多賀地区。日当たりの良い山の斜面では、正月飾りに使う「橙(だいだい)」の収穫に、4代目の家族が汗を流す。強い風を受ける海では、イセエビ漁。父と共に、東京から戻った息子が、橙色の朝焼けの中、漁にいそしむ。帆をなびかせる地元の高校ヨット部の女子部長は、民宿で父を手伝いながら技を磨く。年の瀬が近づく多賀地区、「代々」の誇りと生きる人々を訪ねる旅。
忘れ得ぬ山河
視聴者の皆さまからいただいた、旅の思い出をつづる手紙シリーズ「忘れられないわたしの旅」の総集編。500通近い手紙やメールをいただいた。大雪でバスが立ち往生し、元旦に温かいもてなしを受けた鳥取・大山町の旅。介護が必要な母と訪ねた、奈良・談山神社の紅葉。15歳でブラジルに移住した人の、心に残る富士。結婚する親友との北海道・留萌線の女子2人旅など、心に刻まれた旅の物語を伝える。
陽(ひ)のあたる斜面~山梨県上野原市西原~
山梨県の東、660人が暮らす上野原市西原(さいはら)。山々に囲まれた急斜面の畑で、人々は昔ながらの生活を営む。水田は作れず、江戸時代の年貢は雑穀で納めていた。「種は絶やすな」と言い残した父の教えを守り、今も雑穀を育てる兄弟。遮るもののない斜面の上、絶景に抱かれ暮らす夫婦。東京から移り住んだ若者。集落を照らすイルミネーション。冬深まる風景とともに、暖かな陽(ひ)の注ぐ山里の暮らしを見つめる旅。
たいせつな看板~茨城県石岡市~
商人の町として知られる茨城県石岡市。通りには、「看板建築」という西洋風の建物が立ち並ぶ。町は昭和4年、筑波おろしの強風にあおられ大火になり、その復興に伴う道路拡幅のために軒先を削った「看板建築」が採用された。当時のたたずまいのままに残る履物店では、80歳女性の手仕事の技が息づく。女性3代で守り継いできた理容店。復興を手がけた左官職人の孫もその仕事を継ぐ。町の誇り、看板建築に込めた思いに触れる。
風をうけとめる木~埼玉県深谷市櫛挽(くしびき)~
赤城おろしが吹きつける埼玉県深谷市櫛挽(くしびき)。戦後に開拓され、森を切り開く際には、防風林にする部分は木を切り残して耕地が作られた。夫婦でネギを収穫する家では、この時期、防風林の落ち葉を丁寧に集め、春に備えて苗床を作る。開拓の労苦を知る人は、当時の道具を今に伝え、防風林を守るために竹を植える活動をする。さらに、子どもたちと開拓者たちの温かな交流。防風林を慈しむ、冬の開拓地を訪ねる。
笑顔待つ朝~東京銀座~
早朝の東京・銀座。ビルの窓ふきが始まる中、歌舞伎座のある地下鉄・東銀座駅に、行商歴61年、84歳の女性が茨城から通ってくる。通りの片隅に並べられる新鮮な野菜やお餅。買い求めるのは、顔なじみの人たちだ。銀座に住み、幼い頃からつきあいがある人。銀座の会社で働く女性は、交流を心の支えにしている。また、配達用の自転車を届けに来る、理容店の女性。銀座の一日の風景と共に、都会の温かさに触れる旅。
凍(し)みて、あたたか~長野県小海町~
八ヶ岳の麓、標高900mに広がる長野県小海町。冬は氷点下15度。日本一高所を走るJR小海線を降りると、雪と氷と共に生きる人々がいる。一面氷に閉ざされた松原湖のワカサギ釣り、そして湖を管理する宿の主人。星降る冬の夜空を描こうと、東京から夫婦で移り住んだ画家。保存食作りをきっかけに、福島県飯舘村と交流を続ける主婦たち。子どもたちはアイススケートに励む。凍てつく寒さの中に息づく、暮らしの輝きに触れる旅。
閑(しず)かさに~山形県山寺~
山形市山寺。年間70万の観光客でにぎわう東北有数の観光地も、冬はひっそりと息をひそめる。雪に包まれ、静かな山寺で聞こえてくるのは、故郷の暮らしの音だ。門前町のみやげ店が、春に向けてお菓子を作る音。山の上のお寺に麓の家族が、参道を上ってやってくる音。お堂から聞こえる念仏。小学校では、小さな芭蕉たちが音を俳句に表現する。地元の人々が「1年で一番美しい」という真っ白な山寺の静寂に、耳を澄ませる旅。
雪の機(はた)~新潟県南魚沼市~
豪雪の新潟県南魚沼市。深い雪が生む湿気の中で織る麻織物「越後上布」は、越後の女性が継いでいく伝統の技だ。一方、材料の麻糸をつなぐ「苧績み(おうみ)」をするのは、86歳の女性。女性たちの傍らには、機の神が宿るという「巻機山」がそびえる。越後上布を漂白する「雪晒し(ゆきさらし)」や、江戸時代の書物「北越雪譜」にもつづられた「雪ほり」などの風景とともに、雪国の暮らしの輝きに触れる旅。
城下町 ほっこりと~石川県金沢市~
みぞれのような、重い雪が降る冬の金沢。町には心身ともに温まる「茶」の文化が根付いている。加賀藩の時代から続く「茶道」。毎月寺院では茶会「月釜」が開かれ、300年以上の技を受け継ぎ、釜を作る職人もいる。そして家庭で広く愛される、お茶の茎をほうじた「棒いり茶」。創業154年の老舗茶店では、父と娘が自家ばい煎で棒茶の極みを目指す。暮らしの傍らには茶がある、金沢の冬を訪ねる。
石切り 心意気が響いて~岡山県笠岡市北木島~
岡山県、瀬戸内海に浮かぶ北木島は、島全体が花こう岩でできている「石の島」。島でとれた御影石は、大坂城の石垣や日本銀行本店などに使われ、江戸時代から上質な石「北木石」の産地として知られてきた。100年間を超えて掘り続けられる石切り場に息づく職人の技。島の小学校で歌い継がれる伝統の石切唄。石の加工を担う元高校球児の物語。瀬戸内の漁の風景を交えながら、島の誇りである石とともに暮らす人たちを訪ねる旅。
春が染めゆく山麓~群馬県榛名山~
「上州三山」のひとつ群馬県の榛名山。度重なる噴火で、中央のカルデラと榛名富士を、とがった峰峰が囲む複雑な山容をみせる。山ろくには梅林が広がり、関東一の梅の生産を誇る。3月、梅農家は品種ごとに咲き継いでいく花をめでながら、せん定や受粉作業に追われている。一方、山上の榛名湖は、氷に覆われたまま。雪原の中にかすかな春をみつけ、風景を描く人にも出会う。早春の榛名山と、山ろくの暮らしに春の喜びをみつける旅。
歓声は ふたたび~東京 国立競技場~
東京都新宿区の国立競技場。2020年のオリンピック開催が決まり、新競技場建設のため、夏に解体される予定だ。数々の名勝負を生み、人々の思いが詰まった舞台。芝生を世界に誇れるまで育てたグラウンドキーパー、競技場の中の水泳教室、スタジアムに隣接する団地の暮らしなど、国立に夢を重ねてきた人々を訪ねる。 放送以外の配信の許諾が得られなかったため、一部映像を編集してお伝えします。
水ぬるみ 春輝く
寒さが緩み、水ぬるむ春。小さな旅では、水を慈しむ人たちを見つめてきた。山梨県忍野村。富士の伏流水は村の至る所からわき、田へと流れ、青き富士を映す。千葉県習志野市の市街地に残る谷津干潟。渡り鳥の舞う自然を解説する若い女性がいる。空に向かって積み上がっていくような棚田は、愛知県新城市の「四谷の千枚田」。先人の築いた田を、大切に守り継いでいる。3つの水の物語を故郷の風景とともにつづる。
はじまりの路地~東京 新宿ゴールデン街~
戦後まもなくから続く飲食店街、新宿ゴールデン街。開発が続く新宿にあって、木造2階、トタン屋根の町並みは、時が止まったような雰囲気を醸し出し、外国人旅行者など多くの人をひき付けている。早朝、夜が明けた街には、ひと味違った景色が広がる。この街に暮らし、鉢植えの桜を楽しむ女性。閉店後の店を忙しく回る氷屋。40年ぶりに店を始め、再出発を誓う80才の女性。街に「小さな故郷」を見いだし生きる人々を訪ねる。
さくら道で~東京 国立市~
JR中央線で新宿から30分の東京国立市。駅前から約1kmにわたり桜の古木が通りを彩る。昭和9年に植えられた桜は、地元の人々の心に寄り添ってきた。60年続く菓子店を切り盛りしてきた女性は、亡き夫への思いを桜に重ねる。桜を守るため、そして通りを行く人々の目を楽しませるため花壇の手入れを続ける男性。通りに立つ教会では、地元で生まれ育った女性が結婚式を挙げる。人と桜の物語を紡ぐ旅。
それでも火山の麓で~鹿児島県桜島~
鹿児島湾の中心、桜島。大正の大噴火から今年で100年。今も年間800回以上噴火している桜島はふもとに生きる人々の暮らしを見守ってきた。60年以上耕し続けている畑から毎日桜島を眺め、噴火を子守歌だという女性。溶岩地帯が育むガンガゼと呼ばれるウニの漁に挑む親子がいる。火口近くの集落では、火山観測所で勤め上げた男性が大噴火を生き延びてきたツバキを大切に育てていた。火山とともに生きる人々を訪ねる。
母なる流れ~宮城県石巻市北上町~
宮城県石巻市北上町。東北一の大河「北上川」の河口に沿って広がる町だ。震災で、津波は川を遡り、深い爪痕を残した。それでも、北上川に群生するヨシ原では、今年も春の火入れが行われる。浜では、ワカメの出荷作業。全てを失いながらも、作業場を再建し、船を手に入れ、海に向かう家族がいる。そして、さら地となった故郷に通い、畑を耕し続ける女性。集落では、春の祭りが復活する。復興へ歩む人々を訪ねる旅。
薫風に里弾む~神奈川県山北町~
神奈川県西部、丹沢山系に位置する山北町。町の面積の9割以上が山林だ。昭和の初めまで箱根の山々をう回する路線が通り「鉄道のまち」として栄えた。5月、木々が一斉に芽吹き、町は新緑の輝きに包まれる。茶畑を守り、茶摘みの頃を待ちわびる元鉄道員。山あいの集落と駅を結ぶバスの運転手もしている。丹沢湖を望む牧場では、地元出身の獣医師が、酪農家から預かった幼い牛を放牧する。緑の輝きに包まれた山里の暮らしを訪ねる。
駿馬(しゅんめ)いちずに~茨城県 霞ヶ浦南部~
茨城県・霞ヶ浦の南部に広がる美浦村、阿見町、稲敷市。かつては農耕や運搬など、人々は馬とともに暮らしてきた。昭和53年、美浦村に日本中央競馬会のトレーニングセンターができ、周辺にはおよそ40の牧場が集まっている。生まれた時から手塩にかけ育てる「生産牧場」。けがや病気からの再生を請け負う「休養牧場」。そして厳しい調教で疲れた競走馬の体をもみほぐす人。サラブレッドに魅せられ、支える人々を訪ねる旅。
砂に咲く夢~千葉県館山市平砂浦~
房総半島の南端、太平洋に面し5kmの砂浜が続く千葉県館山市平砂浦(へいさうら)。かつて「房州砂漠」と呼ばれた荒れ地は、戦後砂防林が築かれ耕作地が広がった。子どもたちが走り込み、サンドボードに興じる「砂山」は、砂との闘いを今に伝える。砂地の畑では、手塩にかけ育てられた切り花のひまわりやトウモロコシ。砂防林の保全を続ける地元の人々や、サーフィンに夢をかける若者もいる。風と砂に抱かれた暮らしを訪ねる。
大地は傷ついても~新潟県長岡市山古志~
新潟県中越地震から10年を迎える長岡市山古志。牛の角突き、棚田の田植え、山菜取り。故郷の暮らしが戻る中、前を向き歩む人々がいる。越後三山を望む花畑は、震災後、荒れた田畑に80才を越える父とその娘が植えてきた。水路トンネルを管理し、そこから引くわき水でニシキゴイを育てる人。震災で畜産を断念した男性は、仲間の力を借り、アルパカの観光牧場を切り盛りする。春から初夏、復興へ歩む山古志を訪ねる。
テングサの海で~静岡県 西伊豆町 堂ヶ島~
静岡県西伊豆町堂ヶ島。海岸線は複雑に入り組み、大小さまざまな島が浮かぶ。初夏はテングサ漁。ベテランの海女たちが素もぐりで手際よく集める。浜では家族総出で天日干し。一面がテングサの赤紫に染まる。町にはテングサを加工した寒天で作る菓子店も。堂ヶ島の洞窟を巡る遊覧船には、新人船長がデビューした。「トンボロ」や、三四郎島に沈む夕日の風景など織り交ぜながら、堂ヶ島の海に思いを寄せる人々を訪ねる。
夢 はぐくむ海
小さな旅では、海と寄り添うくらしを見つめてきた。鹿児島県奄美大島。さんご礁の海で、素もぐりで魚を狙う若い漁師は、子どもを島で育てたいと故郷の海に戻った。北海道天売島。100万羽の海鳥が集まる島。鳥に魅せられ、島のガイドをする男性の楽しみは、息子との野鳥観察会。強い風と生きてきた静岡県熱海市多賀。地元高校のヨット部員たちが腕を磨く。3つの海の物語を故郷の風景とともにつづる。
イルカと暮らす宝島~東京 御蔵島~
都心から南へ200km。「神様の宝物をしまう蔵」から名付けられた、東京・御蔵島。島の周りには、野生のミナミハンドウイルカが120頭ほど生息している。観光客を乗せ、イルカの海を案内する船長。イルカ一頭一頭に名前をつけ調査を行う、島に移住した研究者。島に広がる原生林では、亡き父の志を継ぎ森を守る元教師。イルカと泳ぐ、小学5年生の少女もいる。御蔵の宝を守り継いでいこうとする島の人たちを訪ねる旅。
人形 舞う里で~長野県 飯田市 龍江~
長野県飯田市龍江(たつえ)。天竜川に抱かれたこの地におよそ3000人が暮らしている。ここで、江戸時代から続くのが人形浄瑠璃。りんごを栽培しながらけいこに励む農家は、若手の指導も担う。人形浄瑠璃に使う人形も、地元のひとの手作り。舞台の掃除も地域で行い、公演は皆で盛り上がる。天竜川のあゆ釣りや伊那谷の夏の風景とともに、地域の宝を守り継いでいく人たちの心意気を伝える旅。
幸せ運ぶ まわり地蔵~埼玉県羽生市~
関東の大河・利根川中流に位置する埼玉県羽生市。人々は、たび重なる水害と闘ってきた。盛り土をした「水塚」がその歴史を今に伝える。本川俣地区には、江戸時代に水害で犠牲となった人々を供養するために作られた地蔵を、家から家へとリレーしてまわる「まわり地蔵」という風習が260年以上続いている。稲作農家、家族総出で迎える家、そして特産の金魚養殖を営む方。地蔵のリレーとともに思いを寄せる人々に出会う旅。
運河 時を越えて~東京 芝浦~
街なかを運河が流れる、東京都港区芝浦。大正8年に完成した埋め立て地。最近は高層マンションの建設など再開発が進み、急速にその姿を変える一方で、運河沿いには代々続く漁師が住み、屋形船の伝統を守り続けている。かつて水質が悪化した運河はしだいに本来の姿を取り戻し、カニや水鳥などさまざまな生き物が見られるようになり、新しく芝浦にやって来た住民たちを楽しませている。運河に寄り添い暮らす人々を訪ねる旅。
山の歌 夏 「気高き峰 ともに~富山県 立山~」
富山平野を見下ろすようにそびえる立山。主峰・雄山(標高3003m)は、多くの登山者たちに愛されてきた。立山には山岳警備隊が常駐、登山客の救助活動などを行う。厳しい任務にあたる隊員たちの楽しみは食事。40年近く働く女性が作る心づくしの料理が、ひとときの安らぎを与えている。「立山に登ってこそ一人前」とされる富山では、小学生たちが山頂を目指す。夏の立山に集う人たちに出会う旅。
山の歌 夏 「祈りの峰 導きて~山形県 月山~」
出羽三山の一つ、月山(標高1984m)。夏、白装束に身を包んだ人たちが全国から訪れる。月山はおよそ1400年前に開山されたとも言われ、山岳信仰の聖地として多くの参拝者が頂を目指す。月山の豊かな雪解け水の恵みを受け、米を作る麓の農家は、山の先達となり、先祖供養に訪れた参拝者を案内する。霊峰に魅了される人々と、緑映える山を訪れる。
緑のアトリエで~相模原市 藤野地区~
東京から電車で1時間あまり。湖と緑に囲まれた山里に“アートの町”と呼ばれる所がある。神奈川県相模原市藤野地区。多くの芸術家が移り住み、町には、30を超える不思議な野外彫刻が点在。きっかけは20年あまり前、町の人が廃屋を紹介するなど芸術家を迎え入れたことだ。人が人を呼び、今ではその数、200人以上。自然な近所付き合いが生まれ、町おこしに奔走する若い芸術家まで。アートで活気あふれる山里を旅する。
うーうみとおばあ~沖縄県 大宜味村~
赤瓦屋根の家々と青い海が広がる沖縄本島北部の大宜味村喜如嘉(きじょか)地区。ここでは、琉球王朝時代から続く伝統の「芭蕉布(ばしょうふ)」作りが行われている。中でも経験が必要とされるのは、芭蕉の繊維を一本一本結んで糸にする「うーうみ」と呼ばれる手仕事。夏、軒先では、さわやかな風の中、おばあたちが静かに糸を紡ぐ。貧困や沖縄戦など困難な時代を乗り越え、芭蕉布を懸命に守り続けてきた女性たちの物語。
心つなぐ彩り~福島県 南相馬市~
福島県南相馬市鹿島地区。米作りが盛んな農村地帯だったこの街は、農業体験と新鮮な農作物を楽しめる「農家民宿」が人気を集めていた。しかし、原発事故で一変した街は、荒れ果てたままだ。そこに響きはじめた女性たちの笑い声。農家民宿のおかみたちが、かつての田んぼで「藍」を育て、藍染めを始めた。仮設住宅に暮らす人や、移住者、農家。それぞれの思いを胸に、支え合い暮らす女性たちを訪ねる。
オリーブの風吹く町で~岡山県 瀬戸内市牛窓町~
穏やかな瀬戸内海と温暖な気候につつまれる岡山県瀬戸内市牛窓町。「日本のエーゲ海」とも呼ばれる牛窓を訪ねると目にとまるのが、オリーブ畑。戦時中、食糧難だった時代にオリーブ栽培が始められ、今や日本を代表する一大産地になった。町では普通の家々の庭にもオリーブの木が植えられている。人生の節目に記念樹としてオリーブを植える人、オリーブの木を育てて家庭に届ける人など、オリーブとともに暮らす人々を訪ねる。
思い刻む湖~長野県 諏訪湖~
豊かな水をたたえる長野県の諏訪湖。秋、ワカサギ漁が解禁となり、湖面には投網の花が咲く。諏訪湖は、季節の恵みをもたらすだけでなく、多くの市民が楽しむ場にもなっている。手作りのカヌーで毎日のようにこぎ出すお年寄りたち。職場の仲間や友達同士でチームを作り、参加する恒例の市民ボート大会。100年以上続く伝統の部活を守ろうと、ボートに打ち込む地元の高校生たち。世代を越えて愛される諏訪湖を訪ねる旅。
悠久の流れとともに~三重県 紀宝町~
平安の昔から、熊野詣での参詣(さんけい)道として川舟が往来した世界遺産・熊野川。下流の三重県紀宝町では、漁や物資の運搬など、川を中心に暮らしが営まれてきた。地元では、川舟文化を守り伝えたいと、船大工たちが伝統の船を復活させ、旅人に川を案内している。一方で、熊野川は“暴れ川”と呼ばれ、しばしば氾濫し、人々を苦しめてきた。悠久の流れが育む文化や恵みと共に、たくましく生きる人々に出会う旅。
イカの終着地で~北海道 羅臼町~
北海道・知床半島にある羅臼町。10月初旬、山の木々が鮮やかに色づくころ、沖には夜通し、まぶしいほどのいさり火がたかれる。羅臼沖は、“イカの終着地”と呼ばれ、北上するスルメイカの漁場。イカを追い求め、「外来船」と呼ばれる羅臼以外の大きな船が全国から集まり、シーズン最後の漁に賭ける。一方、地元の漁師は小さな船でイカを釣る。晩秋の知床、大小のいさり火のもとに広がる漁師たちの物語。
語りつぐ宝~群馬県 猿ヶ京温泉~
群馬県の北部、新潟県との県境にある山あいの温泉街・猿ヶ京は「民話の里」。温泉旅館では、おかみがいろりを囲んで民話を語り、大勢のお客さんが集まる。江戸の昔、猿ヶ京には関所が置かれ、旅人たちは温泉で疲れを癒やし、民話を残していった。今では、子どもたちも民話を語り継いでいる。街道沿いには民話にゆかりのあるお地蔵さんも多く見ることができる。民話が息づく山里を訪ねる旅。
山の歌 秋 「錦秋 輝いて~栃木県 那須連山~」
シリーズ山の歌、栃木県北部にある那須連山を訪ねる。秋、木々は色づき、那須連山は「錦のじゅうたん」のように鮮やかに彩られる。主峰の茶臼岳はロープウエーで9合目まで登れるとあって、紅葉を見ようと多くの登山者でにぎわう。那須の山の魅力を伝える山岳ガイドの女性や、那須の紅葉を撮り続ける写真家。登山客の疲れを癒やす江戸時代から続く宿の5代目。那須連山の紅葉と地元の山を愛する人たちに出会う旅。
山の歌 秋 「祈りの岩峰~山梨県 乾徳山~」
甲府盆地を見守るようにそびえる山梨県の乾徳山(標高2031m)。多くの登山者をひきつけるのは岩場。この季節、険しい岩場を登ったり、色づいた紅葉の木々と岩の織り成す景色を楽しもうと登山者が訪れる。岩山に魅せられ、山に通い続けるのは、お城の石垣などを組む「石匠(せきしょう)」と呼ばれる職人。古くから修験の場でもあった乾徳山には、祈りの声が響く。歴史ある岩山に集う人たちに出会う旅。
とと楽の港町~石川県 輪島市~
能登半島北部にある石川県輪島市。この地域には、母がよく働き、とと(父)が楽をするという意味の「能登のとと楽」という言葉がある。輪島名物の朝市で、取れたての魚や干物を威勢よく売るのは、漁師のおかみさんたち。自分の家の船で取れた魚をリヤカーで売り歩く「振り売り」の担い手も女性たちだ。11月上旬、ズワイガニ漁が解禁となり、港は一層忙しくなる。活気あふれる漁師町で、元気な女性たちに出会う旅。
みかん 色づく島~愛媛県 忽那(くつな)諸島~
松山市の沖、瀬戸内海に浮かぶ忽那(くつな)諸島の中島は、島民の多くがみかん栽培に関わる「みかんの島」。明治時代から始められた、みかん栽培。秋から春にかけては、温州みかん、いよかん、デコポン、レモンなど10種類以上のかんきつ類が次々と色づき、収穫の季節を迎える。代々続くみかん園を守り続ける夫婦や、周囲の島々で作られたみかんを運ぶ「みかん船」の船長など、みかんとともに暮らす人々を訪ねる旅。
のり育む岬~千葉県 富津市~
房総半島の南部、東京湾に突き出すようにある千葉県富津市の富津岬。初冬、岬の周辺では、のり漁が始まる。のりの摘み取りをするのは「もぐり船」という独特な形の船。沖に張ったのり網をくぐるようにして行うのが富津のこの時期ならではの風景。夫が取った生のりは、自宅の工場で妻が板のりに加工していく。港近くの鉄工所では、この時期、もぐり船の修理に追われ、のり漁を支える。のり漁でにぎわう町を訪ねる。
忘れ得ぬ山河
みなさまからいただいた旅の思い出でつづる、手紙シリーズ「忘れられないわたしの旅」の総集編。2014年度は350通のお手紙やメールをいただいた。人生の節目に訪れる尾瀬。老後の生きる希望を得た釧路湿原。飯田線で偶然出会った女子高生との交流。女学生時代、恩師とたどった宮沢賢治の生家と東北への旅。病と闘った夫と、最後の旅で出会った白馬の山々。父との思い出の場所、福島県・背戸峨廊など、心に刻まれた旅の物語。
ふくろう舞う里~山梨県 北杜市~
八ヶ岳山ろくにある山梨県北杜市。冬、町の人たちをひきつける野生動物がいる。それが、この地域に多く生息するフクロウ。夜行性のフクロウを目にすることは難しいのだが、この地域では冬の間だけ日中にも姿を見せる。フクロウの表情に魅了され、追い続けるカメラマン。県外から移住して、フクロウウオッチングのガイドをする男性。フクロウの鳴き声を聞きながら生活する夫婦など、フクロウにみせられた人たちに出会う旅。
名木 時を越えて~埼玉県 飯能市~
埼玉県西部にある飯能市東吾野(ひがしあがの)地区は、古くから品質の良い杉やヒノキの産地。ここから切り出された木材は川を下り、江戸へと運ばれ、“西の方の川から運ばれる木材”という意味で「西川材」と言われ珍重されてきた。樹齢100年以上の木々を丁寧に手入れして守る山主、木の性質を見極めながら伐採から製材まで手がける林業家など、先祖から受け継いだ山林を大切に守る人たちの心に出会う旅。
白きたからもの~茨城県 稲敷市~
霞ヶ浦の南部に面した茨城県稲敷市。豊かな水に恵まれたこの地域で栽培されているのが、れんこん。冬、凍りつくような水に胸までつかり、かき分けながら、れんこんを掘り出していく様子は、まるで宝探し。日本一の産地である霞ヶ浦周辺の中でも、浮島地区のれんこんは、ひときわ白くて甘く、「浮島れんこん」と呼ばれ評判だ。れんこん栽培の名人や、新たに受け継ごうという若者など、れんこんを愛する人たちを訪ねる旅。
雁木(がんぎ)あたたか~新潟県 上越市~
新潟県上越市高田は、雁木(がんぎ)の町。雁木は、雪よけのために家の軒を長くし、その下を通路にしたもの。総延長は16km、全国一の長さを誇る。雁木通りに面した店や家の入り口は、ガラス張り。そのスペースに、それぞれの家の自慢のものが飾られ、町を行き交う人を楽しませる。雁木の修理を手がける大工さん。雁木の町を盛り上げようと故郷に戻ってきた若者など、雁木を大切に守り、暮らす人たちを訪ねる。
いてつく鉄路で~青森県 津軽鉄道~
本州最北の私鉄、津軽鉄道。冬、大雪の中を走るのは、ストーブ列車。「津鉄(つてつ)」の愛称で親しまれ、昭和5年の開通以来、沿線に暮らす学生やお年寄りを運び続けてきた。厳しい地吹雪のなか、運休なく走らせることが、鉄道マンたちの誇り。冬の大仕事は、雪かき。鉄道マンたちは、大汗をかきながら、およそ20kmの線路の雪を取り除いていく。厳冬の津軽平野を駆け抜ける列車を守る人たちを訪ねる旅。
ニシン待つ浜~北海道 石狩市~
古くからニシン漁で栄えた、北海道石狩市厚田。江戸時代にニシン漁は始まり、村はヤン衆と呼ばれる出稼ぎ労働者でにぎわった。一時は、ほとんど捕れなくなったが、近年ニシンが少しずつ戻り始め、浜にはかつての繁栄をしのばせる情景が広がる。「あい風」という冷たい北風が吹くなか、一家でニシン漁を営む漁師。ニシンを移動販売車で行商する男性や新たに漁を始めた若者など、厚田の浜に生きる人々の思いを訪ねる。
風に吹かれて~群馬県 前橋市~
上州名物、空っ風。冬、群馬県前橋市には、赤城山からの強い風が吹き荒れる。町を歩くと目に付くのは、かしぐねと言われる生け垣。風から家を守るためにかしの木が植えられ、その高さは、10mにもなる。手入れするのは、この道40年の植木職人。小麦農家は、風に負けないように、麦を踏みつけ根を張らせることで苗を強くする。町では、たこ揚げを楽しむ姿も。空っ風を受け、たくましく、楽しく生きる人たちに出会う旅。
水清く 心あたたか~栃木県 那須烏山市~
豊かな水をたたえる栃木県の清流・那珂川。那須烏山市では、この川とともに暮らしが営まれてきた。澄み渡る水で作られるのは、烏山和紙。町の学生のほとんどは、烏山和紙で作られた卒業証書をもらい、春を迎える。伝統の和紙を守るのは、町にただ一人となった職人。川は季節の恵みももたらす。冬が旬のニゴイをとるサイタタキ漁。町で盛んな焼き物にも水が欠かせない。ふるさとの水を大切にする心に出会う旅。
夢湧く里~山梨県 石和温泉~
今から50年前、ぶどう畑が広がる田園地帯から温泉が湧き出た。山梨県の石和(いさわ)温泉。山梨県の誇る温泉郷として親しまれている。旅人をもてなそうと一人前の芸者を目指す若い女性。温泉はニシキゴイを育てるのにも使われ、その成分で色の美しいニシキゴイを生み出す。温泉街を支えてきた人たちを癒やすのも温泉。町唯一の公衆浴場には、心通わせる地元の常連客の姿が。石和温泉をこよなく愛する人たちの物語。
ため池 めぐみ豊か~香川県 観音寺市~
雨が少なく、大きな川のない香川県。人々は古くから、ため池を作って水を確保してきた。香川県西部の観音寺市は、400余りのため池があり、今も生活を支えている。ため池の水でレタスを作り、フナを養殖して郷土料理を作る農家。水を農家に届けるため、毎日用水路を見回る組合職員。ため池では、釣りや無線操縦のボートを楽しむなど憩いの場にも。ため池とともにある人々の暮らしを見つめる。
街はさくら色
春。あでやかに咲き誇る桜。小さな旅では、各地の桜をその地に暮らす人々の営みとともに見つめて来た。東京都国立市にある1.2kmにも及ぶ桜並木では、桜を守るため花壇を整備する元サラリーマン。茨城県土浦市の小学校からは、校庭に咲く桜の下のメッセージボードに思いを記した若い夫婦。東京都足立区からは、かつて荒川土手を彩った“五色の桜”を取り戻そうと言う人たち。桜に思いを託す3つの物語をつづる。
「オアシスを探して~東京 大手町界わい~」
日本経済を支えてきた大企業が集まるビジネス街、東京・大手町界わい。再開発が進められ、街は大きく姿を変えようとしている。多くのビジネスマンが働くこの町には、昔から大切にされてきたものが残されている。取り引きがうまくいくよう、願かけにくるのは将門塚。仕事の合間にほっと一息つく、レトロな風情の喫茶店。異動の時期、花屋には送別会用の花を求める人の姿が。ビジネス街で働く人たちの“オアシス”を訪ねる旅。
「ともに暮らす街で~神戸市 北野界わい~」
貿易の拠点として栄えて来た神戸市。外交官や貿易商など外国人が移り住んだのが北野地区だ。人々から「異人さん」と呼ばれた彼らが、かつて暮らした、50棟もの「異人館」が建ち並んでいる。北野はいまもさまざまな国籍を持つ人たちが暮らす国際色豊かな街。真珠の加工を手がけるインド人の職人や、日本で最も歴史の古いスポーツクラブで汗を流す20か国以上の人たち。神戸の地で多様な文化を育む人たちに出会う旅。
「足あとは消えない~東京 下北沢~」
東京・下北沢。街に集まるのは若い人だけではない。年齢を重ねても、夢や希望を持ち続ける人が行き交う。3月に閉店した老舗のライブハウス。最後のライブに集まったのは、かつて夢をこの地に託した人たち。長年、営業を続けてきた焼き鳥屋には、若い頃通った人たちが数十年ぶりに訪れ、昔の気持ちを取り戻して帰っていく。地元で愛されてきたパンを受け継ぎ夢をかなえた人も。再開発で変わる街で、変わらず夢を持つ人に出会う旅。
「地蔵 ほほえむ街~鳥取県 米子市~」
鳥取県西部にある米子市。町を流れるのは旧加茂川。この川を中心に海運業が栄え、商都として発展をしてきた。川沿いの至る所にあるのが、お地蔵さん。江戸時代に作られたと言われるお地蔵さんに、出勤前や買い物の途中など、町の人は手をあわせる。寄せる思いはさまざま。子どもの成長を願い、お地蔵さんの世話を続ける人。商売繁栄を願う人。若者もお地蔵さんを守り伝えようとしている。お地蔵さんとともに暮らす人に出会う旅。
「山里のひのき舞台~埼玉県 小鹿野町~」
秩父山地に囲まれた、埼玉県小鹿野町は「歌舞伎の町」と言われている。江戸時代に歌舞伎役者が、この地の人たちに伝えたのが始まりとされ、現在も「農村歌舞伎」が年間およそ20回も上演されている。役者は皆、農家や会社員など町の人たち。かつらや衣装なども地元の人が担当している。子どもたちも幼い頃から歌舞伎を習いながら、地域の一員として成長していく。歌舞伎でつながる人と町を訪ねる旅。
「海の道 みちびく~神奈川県 横須賀市~」
神奈川県三浦半島にある小さな岬、観音崎。古くから交通の要衝とされ、1日500隻の舶が行き交う。海の安全を守る人、海の恵みを受けて暮らす人々に出会う旅。 放送以外の配信の許諾が得られなかったため、一部映像を編集してお伝えします。
「心つなぐ島遍路~愛媛県 伯方島~」
瀬戸内海の「しまなみ海道」が架かる島のひとつ、愛媛県伯方島(はかたじま)。古くは製塩業で知られ、いまは造船・海運業で栄える島だ。5月、島は「島四国」と呼ばれる江戸時代から続く行事で活気づく。島に88か所あるお堂を四国霊場に見立てて、遍路を行う。お遍路して歩くのも、お接待するのも皆、島の人たち。孫との遍路を心待ちにする元船乗りや、お接待するのを楽しみにする92歳の女性など、小さな島の物語。
「選集 里で輝く女たち」
地域で生き生きと働く女性たちを紹介。石川県の「輪島の朝市」を支えるのは漁師のおかみさんたち。夫や息子がとった魚を元気よく売りさばく。沖縄県大宜味村に伝わる芭蕉布(ばしょうふ)作り。大切な「糸作り」を担うのは、おばあたち。細かく裂いた繊維をつなぐ地道な作業を続ける。静岡県西伊豆町堂ヶ島からは、60年以上テングサ漁を続ける海女さん。各地で輝く女性たちの姿を見つめる。
「清き流れ 里潤し~富山県 黒部川~」
標高2924mの鷲羽岳を源に、日本海へと流れ出る、富山県の黒部川。国内屈指の急流として知られている。雪解け水で水かさが増す5月、川はサクラマス漁でにぎわう。黒部川が切り開いた扇状地にある黒部市は、豊かな水を生かした米作りが盛んだが、先人たちは苦労を重ねて田んぼを作り出した。清らかな湧き水を使って作られるお菓子「水だんご」。味の決め手は、やはり水。川と暮らす人々の思いを訪ねる旅。
「笑顔はこぶ 初がつお~宮城県 気仙沼市~」
生のカツオの水揚げ日本一を誇る港町、宮城県気仙沼市。6月、初がつおの季節を迎え、町は大いににぎわう。造船会社やかつお節の加工など、カツオに関わるすそ野は広く、町の人は心待ちにしている。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた気仙沼。かつて、カツオ漁師が集まっていた理容店は、港に近い同じ場所に再び店を構えた。それぞれの人たちが迎える5年目のカツオの季節。港町の人々の心に触れる旅。
「牛飼いの夢 つないで~栃木県 那須高原~」
栃木県の那須高原は、本州一の生乳の産地。戦後に開拓されたこの地で、入植した人々は苦労を重ね、一大酪農地帯を築き上げた。近年は酪農の低迷、そして原発事故の影響など、大きな試練に見舞われている。そうしたなかでも、懸命に牛を育て、この土地ならではの牛乳作りに励む若い世代や、町の希望となる酪農家を目指す高校生たちなど、たくましく生きる那須の人たち。初夏の山麓(さんろく)に牛とともに暮らす人々を訪ねる旅。
「しらす 輝く浜で~静岡県 浜松市~」
浜名湖と太平洋に面した静岡県浜松市舞阪。全国有数のシラス漁が盛んな所で、初夏の訪れを知らせる。太平洋沿岸の海で、二そうの船で連携して行うシラス漁は、あうんの呼吸が求められる。船を操るのは、親子船。鮮度が命のシラスは、漁場から加工場までは、短い時間で運ばれていく。そこで活躍するのは、浜の女性たち。手間をかけながら作られる天日干しのシラスを作る職人。シラス漁に活気づく港町を訪ねる旅。
「夢 ひと織り~山梨県 富士吉田市界わい~」
富士山のふもとに広がる富士吉田市は、江戸時代から400年続く“郡内織物”の産地。富士の湧き水で染められる色鮮やかな糸。その糸から作られるのは、高密度・高品質な織物。かつて、盛んに作られた絹織物の技術は、現在に受け継がれている。伝統の技術を守り、ネクタイを作る親子。織物の機械を専門に直す職人。さらに、新たなファッションを生み出す若い世代など、美しい自然と、織物に込めた一人一人の思いに出会う旅。
「選集 若い力に」
小さな旅では、各地で、はつらつと輝く若者たちを紹介して来た。長野県の諏訪湖で、ボートに青春をかけるのは、地元の高校生たち。山梨県の石和温泉では、地域を盛り上げようと懸命に頑張る芸者。全国有数のレンコンの産地、茨城県稲敷市。ここでは、最近、若い世代のレンコン農家が増えている。これからの地域を背負っていくと若者たち。全国各地で、たくましく活躍する若者たちの姿と美しい風景を訪ねる。
「サンゴの海に育まれ~徳島県 海陽町~」
色とりどりのサンゴが輝く町がある。徳島県の海陽町。海は透明度が高く、サンゴの種類も豊富で、その美しいサンゴを一目見ようと、多くの人が訪れる。サンゴに魅せられ移り住む人、地元のサンゴの魅力に気づかされ故郷に戻って来た人。サンゴを生む海は、豊かな海の恵みももたらし、若い世代は、伝統の素もぐり漁を受け継いでいる。さらに、サンゴの海をを守り伝えようとする子どもたちも。サンゴとともにある人々を訪ねる。
「海人(うみんちゅ)の心つないで~沖縄県 久米島~」
沖縄県久米島。琉球列島の中で最も美しい「球美(くみ)の島」と呼ばれてきた。島の周囲にはサンゴの海の熱帯魚から黒潮が育むマグロまで、さまざまな魚が暮らす海が広がる。島の人たちは素もぐりや一本釣りなどの技術を代々受け継ぎながら、漁業で暮らしを立ててきた。海人(うみんちゅ)を目指して修行を続ける若者や、生活の面倒も見ながら、惜しみなくアドバイスを送る先輩漁師など、海とともに生きる人たちに出会う旅。
「“孤島”にしあわせ~鹿児島県 悪石島~」
“絶海の孤島”と呼ばれる島がある。九州と奄美諸島の間に浮かぶ悪石島(あくせきじま)。およそ60人が暮らすこの島、海が荒れると数週間も船が来ず、生活物資が届かないことも。厳しい自然と向き合うこの島には、ここにしかない“豊かさ”がある。わずかな恵みに感謝をしながら魚をとる漁師、幼いわが子のため懸命に働く牛飼い、そしてゆったりと流れる時間の中で成長する少女。幸せ行き交う小さな島を旅する。
シリーズ山の歌 夏 「岩峰 越えて~新潟県 八海山~」
そそり立つ岩峰が幾重にも連なる新潟県の八海山(はっかいさん)。標高1778mのこの山は、古くから「霊峰」として信仰の対象となってきた。いまも山伏の格好をした人々が、修行のための登山を行っている。8つの岩峰が続く山頂付近では、断崖絶壁にかけられた数々の鎖場を越えなくてはならず、その達成感から、修験者以外の登山客にも人気がある。「山から不思議な力をもらえる」と語る登山者たちにふれあう旅。
シリーズ山の歌 夏 「百年の頂~長野県 木曽駒ヶ岳~」
長野県南西部の中央アルプス。その最高峰、標高2956mの木曽駒ヶ岳だ。ロープウエーを降りると岩峰に囲まれた「千畳敷カール」が広がる。ここには約170種類の高山植物が咲き乱れ、登山者の目を楽しませてくれる。ここを越え山頂を目指すのは、麓の町の中学2年生。伝統の学校登山だ。ふるさとの山の魅力を伝える人たちはみな、学校登山の先輩。100年以上登り継がれてきたという木曽駒ヶ岳を旅する。
「工業地帯にやすらぎを~茨城県 鹿嶋市・神栖市~」
茨城県の南東部、太平洋に面した鹿島臨海工業地帯。戦後、開発が始まり、高度経済成長とともに発展してきたこの地域は、いまも鉄鋼や石油産業を中心に約160社が集まり、日本の工業生産の中心を担う。ここで働くのは、熟練した技術者など、全国から集まった約2万7千人。家族の元を離れ、長期間滞在する人も少なくない。工場と共に生きる人、それを支える地元の人。まごころあふれる工業地帯の片隅を旅する。
「楕(だ)円球 つないで~長野県 菅平高原~」
長野県上田市にある菅平高原は“ラグビー合宿の聖地”として知られる。夏の間、109あるグラウンドではきびしい練習が繰り広げられている。毎年ラグビー部員たちを迎え、エールを送り続けるホテルの主人。生傷絶えない選手たちを支え続ける菅平にある唯一の診療所の名物看護師。ラガーマンたちと長年の交流を続けてきた、地元の人たちが作るラグビーチーム。“聖地”に集うラガーマンたちを支える人たちに出会う旅。
「キャベツ畑より愛をこめて~群馬県 嬬恋村~」
群馬県北西部、標高2568mの浅間山のふもとに広がる嬬恋村は、日本一のキャベツ産地として知られる。高原一面に広がるキャベツ畑。朝夕のきびしい冷え込みにより、甘みの強いキャベツが育つ。8~9月は、収穫の最盛期。日の出前から、農家は収穫に追われる。キャベツ生産に半生を掛けてきた農家、国道沿いに立ち並ぶ直売所の名物店主、村おこしのイベントを支える移住者など、キャベツの里で生きる人々を訪ねる旅。
「芸は街に育まれ~名古屋市 大須~」
名古屋市の下町・大須。大須観音から伸びるメインストリートを中心に、1200軒ほどの商店が立ち並ぶ。街のにぎわいを支えてきたのが芝居や寄席などの「芸」の文化。古くから江戸や上方の芸人が集まる文化の交流地として発展してきた。9月、街の象徴でもあった演芸場の再開が決まり、地元に暮らす芸人や、演芸を愛する街の人たちはその日を心待ちにしている。“芸どころ”の息づかいが残る大須を旅する。
「アユ香る里で~島根県 高津川~」
中国山地から流れ出る清流、島根県の高津川。この川の暮らしは、古くからアユ漁とともになりたってきた。最盛期の夏場、全国から釣り人が訪れ、地元の人は、ともにその恵みを分かち合ってきた。秋の訪れとともに、アユは産卵のため下流へと下る。この「落ちアユ」をねらう伝統の漁法を継ぐ夫婦は今も漁を続け、落ちアユを使った保存食も作られている。“清流の恵み”アユとともに生きてきた人たちと出会う旅。
「ようこそ 絵本の町へ~北海道 剣淵町~」
北海道北部の剣淵町は、小麦や大豆などの畑が広がる農業の町。町の中で目にするのは「絵本の里」という看板だ。約30年ほど前、地元の若者たちが絵本を題材に町づくりを始め、今では“絵本の里”として知られるようになった。町には、読み聞かせに聞き入る子どもたちや、飲み屋にお気に入りの絵本を持ち寄り、語り合う大人たちの姿があふれる。絵本さながらの美しい町で、大地とともに生きる人たちに出会う旅。
「夢つむぐ 都会の海~千葉県 船橋市~」
東京都心から電車で30分、62万人が暮らす千葉県船橋市です。マンションや高速道路に囲まれてぽっかりと残った海に漁船が並ぶ。この港で働く漁師はおよそ150人。水揚日本一と言われるスズキをはじめ、東京湾でとれた江戸前の魚介類を扱っている。住宅街にある「納屋」で暮らしながら、夜の東京湾に出漁する巻き網漁船の若者。海の変化を受け入れて生きる貝漁師や卸業者。都会の漁港に集う人々の思いにふれる旅。
「太公望 集う瀬戸で~山口県 柳井市~」
山口県東部の柳井市大畠地区は、知る人ぞ知る“タイ釣りの町”だ。激しい渦潮にもまれて育った見事なタイを目当てに、全国から太公望が集まる。彼らが頼りにするのが地元の海を知り尽くした腕利きの釣り船の船頭。さらに、町の女性たちが作る名物料理「タイずし」に舌鼓を打つ。100人を超す釣り人が大物を狙う「タイ釣り大会」も開かれるなど、町が最も活気づく秋。タイの恵みとともに生きる瀬戸の町を訪ねる。
シリーズ山の歌 秋 「おらが山 心寄せて~岩手山~」
盛岡市を眼下に望む岩手山。標高は2038m。麓に暮らす人々からは「南部富士」と呼ばれ親しまれてきた。宮沢賢治や石川啄木も愛したという「おらが山」。10月は紅葉のピーク。ブナやカエデが山肌を彩る。頂上へ向かう山小屋には、麓の山好きたちが集う。小屋を守り続ける管理人や亡き夫へ思いをはせる人。山を愛する人たちの思いが交差する。麓の人たちの「心の山」としてあり続けた晩秋の岩手山を訪ねる。
シリーズ山の歌 秋 「赤いうさぎに誘われて~福井・石川 赤兎山~」
福井県と石川県にまたがる標高1629mの赤兎山(あかうさぎやま)。うさぎの背を連想させる丸みを帯びた山の形が、この名の由来とされている。紅葉の季節、山は赤く色づき、その名の通り「赤いうさぎ」のような姿を現す。紅葉の名所として知られるこの山は、ハイキング気分でやってくる家族連れや、水面に映る紅葉に魅せられた写真愛好家などでにぎわう。「赤いうさぎ」に会いに来る人たちに出会う旅。
「水面(みなも)は錦秋に彩られ~十和田湖~」
青森と秋田の県境にある十和田湖。紅葉の絶景を求める大勢の観光客でにぎわう。湖畔で観光客が舌鼓を打つのは、名産のヒメマス。放流されたヒメマスは、秋になると、産卵のため、生まれ故郷の養殖場へ遡上(そじょう)してくる。紅葉とともにやってくるのは冬の足音。地元の人たちは野菜やヒメマス、きのこなど、秋の恵みを蓄え、冬に備える。山奥の湖を切り開き、守り継いできた湖畔の人々の、晩秋の暮らしを訪ねる旅。
手紙シリーズ 忘れられない わたしの旅 第1回「寄りそう旅路」
視聴者からお寄せいただいた手紙でつづる「忘れられないわたしの旅」。第1回は時を越えて輝く、それぞれの情景をたどる旅。紅葉の京都での恋の思い出などをたどる。 この番組の視聴可能期限は2016年12月20日までとなります。ご了承ください。
手紙シリーズ 忘れられない わたしの旅 第2回「戦後70年 胸に刻んで」
視聴者のみなさんからのお便りでつづる「忘れられないわたしの旅」。第2回は、戦後70年の今年、手紙につづられた、戦中、戦後の記憶をたどる。闇市へと食糧を運ぶ母親とともに、長野県須坂市と小布施町の間の橋で見た無数の蛍。旅先で父が突然語りだした、大津の少年飛行兵学校時代の記憶。長野県の木崎湖畔にある疎開先を30年ぶりに訪ね、母の愛情に思いをめぐらす女性。厳しい時代を生き抜いた人々の人生を見つめる。
「川の道 息づく町~新潟県 阿賀町~」
新潟県東部、福島県との県境にある阿賀町。江戸時代は会津藩に属した山間の町。町を東西に流れるのは、会津から日本海に流れ出る阿賀野川。交通や物流の要所として古くから栄えてきた。町には今も、“川港”としての文化が息づいている。遊覧船の船頭として川とともに生きる人、150年続くこうじ屋の後を継ぐ職人、会津街道沿いに残る歴史ある建物を守る人。川とともにある昔ながらの暮らしに出会う旅。
手紙シリーズ 総集編 「忘れ得ぬ山河」
2回にわたり放送した小さな旅・手紙シリーズの総集編「忘れ得ぬ山河」。第1回、第2回で紹介した紅葉の京都での恋の思い出や、戦中戦後の記憶をたどる長野、大津などへの旅に加え、失恋のショックをいやすため山形の月山に向かったはずが、間違えて新潟、そして佐渡にたどり着いた女性の珍道中、戦時中、勤労動員で北海道弟子屈町に行った旧制中学に通う学生が、つかの間の休みに訪れた摩周湖の風景の思い出などを紹介。
「街は流れとともに~高知県 鏡川~」
およそ33万人が暮らす高知市。その真ん中を縫うように流れる鏡川は、市街地を流れる川でありながら水質は良く、透き通った水は町の景色を映し出す。その様子から、江戸時代に「鏡川」と名付けられた。川は市民に親しまれ、野鳥の観察や伝統の毛針を使ったアユ釣りなど、多くの人々が集まる。また、鏡川の水を使って農作物も育てられていて、その恩恵も受けている。市民に愛される鏡川をめぐる旅。
「山里に水音響いて~埼玉県 東秩父村~」
外秩父山地に囲まれた埼玉県東秩父村。山間を流れる槻川の清流を利用して1300年前から作り続けられてきたのが、手すき和紙だ。今も3軒の工房で和紙作りが行われている。伝統をつないできた熟練の職人とその元で技術を学ぶ若手。村の伝統を支えようと、和紙の原料・こうぞの栽培を復活させた農家たち。地元の女性たちは、和紙で花を作り伝統に彩りを添えている。村が大切に守りつなぐ手すき和紙にふれる旅。
「織りなす宝~福島県 川俣町~」
福島県北部にある川俣町は、古くから絹織物の産地として知られてきた。原発事故後も、周辺の自治体が避難する中、途絶えることなく、町にははたを織る音があふれる。町の南東部にある山木屋(やまきや)地区では、4月に避難指示解除が予定され、地元の人たちの手によって、名物の天然スケートリンクを復活させようという取り組みが進む。ふるさとの暮らしを取り戻そうとする人々の思いに触れる旅。
「ソラは風に包まれて~徳島県 つるぎ町~」
徳島県西部のつるぎ町では、山の急斜面にへばりつくように家々が点在している。人々は斜度30°近い斜面に畑を切り開いて暮らしている。まるで空の中で生活しているかのような空間を、人々は古くから「ソラ」と呼んだ。冬、山から吹き下ろす風「剣山おろし」が暮らしを彩る。農家は大根の切り干しに大忙し。そうめん職人は麺を山からの風にさらして仕上げる。つるぎ町の冬の営みを見つめる旅。
「こんこんと ぬくもり~群馬県 中之条町~」
群馬県の西北端にある中之条町六合(くに)地区は、山林に囲まれる山里。冬の間、気温は-10℃以下にまで冷え込み、氷と雪に閉ざされる。外に出ることがほとんどないという冬、住民たちは、「メンパ」と呼ばれる弁当箱や、温泉につけたスゲを織り込んだ「こんこん草履」などを作り、副業として暮らしてきた。山里に湧く温泉の恵みや野生動物の猟など、わずかな山の恵みを最大限に生かした冬の暮らしを見つめる。
「しばれの浜で~北海道 積丹町~」
北海道の西部・日本海に突き出た積丹半島。その先端に位置する積丹町の余別地区は、約150人が暮らす漁師町だ。寒風と高波が続く冬、漁師たちは、漁に出られるわずかななぎの日を待ち続けている。定置網にかかるのは、ホッケにヒラメ、ミズダコ。北の海の幸があふれる。男たちを支えるのは、浜の女たち。小正月の伝統行事「川下さん」で日頃の労をねぎらう。北の海でたくましく生きる人たちに出会う旅。
「雪の里 しんしんと~長野県 飯山市~」
長野県北部にある飯山市。日本海からの湿った季節風によって、多い時は4mもの積雪を記録する全国有数の豪雪地帯だ。ここには、深い雪と向き合いながら、共に暮らしてきた人々がいる。地域のお年寄りのために毎朝、雪をかきわけ新聞を配達し続ける主婦。冬山の魅力を伝えようとする山岳ガイド。女性たちは、冬の手仕事であるわら細工作りにいそしむ。しんしんと降る雪の中、助け合いながらたくましく生きる人々に出会う旅。
「石の町 誇りに~栃木県 宇都宮市~」
栃木県宇都宮市の北西部にある大谷町は古くから「大谷石」の産地として知られる。町を歩くと出会うのは、大谷石の蔵や塀。さらに、教会や幼稚園、駅のホームまでが大谷石で作られている。大谷石の町を支えるのは、地下深くで、大谷石の採掘を続ける親子に、技巧を凝らした伝統の技を伝えようとする熟練の石工。そして、技術の習得に励む若き職人たちだ。大谷石の新しい魅力を引き出そうといそしむ人たちに出会う旅。
「架け橋 夢たたえて~千葉県 木更津市~」
千葉県木更津市から対岸の川崎市まで15分でつなぐ、東京湾横断道路アクアライン。完成から18年、橋のたもとの木更津市に多くの変化をもたらしてきた。首都圏各地と結ぶ高速バスが発着することで、ベッドタウン化が進み、子どもたちが急増。一方、海風や潮の流れが遮られることで天然アサリの取れる漁場が年々変化し、漁師は手探りで漁を続けている。都会に近く、自然も豊かな木更津で暮らす人たちに出会う旅。
「ひなの町 華やいで~茨城県 桜川市~」
茨城県桜川市では、毎年、3月3日までの1か月間、「真壁のひなまつり」が行われる。平成15年から続くこの祭り。160軒の民家や商店では、自宅に伝わるひな人形を飾りつけ、道行く人を招き入れ、楽しんでもらう。江戸時代の豪華なひなに、大正時代の繊細なつくりの人形。家々の蔵に保存されてきたものだ。震災を乗り越え、家を守る女性、ひなまつりごとに成長を記録してきた父娘。おひなさまが息づく町を訪ねる旅。
「頂 輝いて~山梨県 山中湖村~」
富士山のふもとに広がる山梨県山中湖村は、年間80万人が訪れる観光の村。オフシーズンの2月、真冬の湖畔に、多くの写真愛好家が集まる。目的は「ダイヤモンド富士」。太陽が頂に沈む富士山の撮影だ。亡き妻への思いを胸に通い続ける人、自ら写真の技術を覚え、カメラマンを出迎える民宿のおかみ、村を盛り上げてくれる写真家たちへ恩返しのイベントを企画する地元の人々。ダイヤモンド富士にわく湖畔の村を訪ねる旅。
「いつもの温泉で~大分県 別府市~」
大分県別府市は源泉数や湧出(ゆうしゅつ)量が“日本一”という湯の町、年間800万人が訪れる。観光客中心の温泉が多い中、地元住民にとって欠かせないのが130か所以上ある共同浴場。温泉を管理し、番台に立つのも住民という地域に根ざした温泉だ。別府を代表する温泉の一つ、鉄輪温泉には「貸間」と呼ばれる素泊まりの温泉宿が立ち並ぶ。温泉の蒸気を活用した暖房や料理が客を迎える。温泉の恵み豊かな街を訪ねる旅。
「山の歌 総集編」
雄大な景色とその峰々に思いを寄せる人たちの姿を見つめる「山の歌」。今回は、平成27年度に訪ねた4つの山の総集編。新潟の霊峰・八海山でほら貝を奏でるのは、自らを見つめ直したいという修験者。100年以上前から学校登山が続けられてきた中央アルプス・木曽駒ヶ岳。紅葉の時期に訪ねるのは、福井・石川にまたがる「赤兎山」。そして、ふるさとの山としてあり続ける東北の名峰・岩手山。四季折々の絶景と出会う。
「にぎわい 街とともに~東京 北区十条~」
東京都北区十条。十条駅・東十条駅周辺の商店街には700を超える店が立ち並ぶ。1個10円のお総菜に、1枚300円未満の衣料品など「十条価格」と呼ばれる安さで、地元の人たちの人気を集めている。さらにCDショップでは演歌歌手の店頭キャンペーンが連日行われ、60年以上の歴史を誇る大衆演劇の劇場には、常連客が数多く訪れ、街ににぎわいをもたらす。昭和の香り漂う商店街を訪ねる旅。
「桜道 あでやかに~埼玉県 幸手市~」
埼玉県幸手市の権現堂堤。1kmほど続く桜並木には、1000本の桜が植えられ、多くの花見客でにぎわう。最初に桜が植えられたのは大正時代。桜の名所として親しまれたが、戦中から戦後にかけて燃料として伐採、姿を消した。しかし、その後地元の人たちの手で再び桜が植えられ、よみがえった。長年桜の木を守り育てる地元の人たちに、福島から来た桜を楽しむ埼玉在住の避難者。桜に思いを寄せる人に出会う旅。
「水湧き 育む~東京 調布市~」
東京のベッドタウン・調布市。緑豊かなこの街には27の湧き水があり、今もその恵みを受けている。東京で二番目に古い名刹(めいさつ)・深大寺は「水の寺」とも呼ばれ、境内には4か所の湧き水があり、この水を使った仏事も行われる。調布には東京では珍しい農業高校の農場があり、湧き水を生かしたワサビの栽培やニジマスの養殖が行われ、豊かな自然を生かした部活動も行われている。湧き水の恵みと共に暮らす人たちに出会う旅。
「路地 心つないで~東京 月島界わい~」
再開発が進み、高層マンションが建ち並ぶ東京・月島界わい。今ではもんじゃ焼きの街として全国的に知られているが、裏通りに入ると、昔ながらのたたずまいの町並みを見ることができる。伝統の技を受け継ぐ鍛冶職人は、こだわりの道具作りに精を出し、長屋が連なる路地では、古くからの住人と新たに移り住んだ若者たちとの、気の置けないつきあいが続く。変わりゆく街に、変わらぬ人のぬくもりを訪ねる旅。
「匠(たくみ)の心 息づく街で~岐阜県 高山市~」
岐阜県北部にある高山市。「飛騨の小京都」とも呼ばれ、美しい町並みで知られている。豊かな森に囲まれ、良質の木材を産出してきた高山は、伝統の技を受け継いだ木工業が盛ん。特に家具作りでは国内有数の産地で、家具職人を志す若者たちが全国から集まる。「一位一刀彫」と呼ばれる伝統的な彫刻も行われ、4月に行われる高山祭には彫刻を施した山車が出て、大いに盛り上げる。木の恵みとともに生きる人たちに出会う旅。
「選集 いつもの店で」
それぞれの街にその街ならではの店がある。大手町のビジネス街には50年近く続く喫茶店。今も昔もビジネスマンたちの心のオアシスになっている。茨城県の鹿島臨海工業地帯からは、工場労働者などが通い詰める食料品店。一番人気は大きなおにぎり。店の前のベンチでおにぎりを頬張る人の姿が。横浜市野毛の飲み屋街には、終戦直後から続く居酒屋さん。3代にわたって通う人もいるほどだ。街と人が織りなす物語をつづる。
「もう一度 火の島で~鹿児島県 口永良部島~」
屋久島の北西にある鹿児島県の口永良部島。2015年5月、島の中心部にある新岳が噴火、島民は7か月間避難生活を余儀なくされた。再び島に戻った島の住民はいま、残してきた牛で子牛の生産を再開、恵み分かち合う島ならではの暮らしやつながりもよみがえろうとしている。噴火で傷ついた子どもたちの心に、自然豊かでにぎわいある島本来の姿を取り戻したいと、復興に向けて動き始めた大人たち。火山の島の今を見つめる。
「夢 駆ける海~神奈川県 江の島~」
マリンスポーツが盛んな神奈川県藤沢市。観光地として名高い江の島には、前回、そして次回の東京オリンピックの会場になるヨットハーバーが。若きヨットマンたちは期待に胸膨らませながら、腕を磨く。ヨットハーバーの中にある造船所では、ベテラン工場長が前回のオリンピックでも使われた船の復元を手がける。観光地引き網をしながら、仕事の後、サーフィンを楽しむ人も。湘南の海とともに生きる人たちに出会う旅。
「里山 心豊かに~栃木県 那珂川町小砂(こいさご)~」
栃木県東部にある那珂川町小砂(こいさご)地区。小さな棚田が点在するのどかな里山。小砂は江戸時代から続く焼物「小砂焼」の産地としても知られ、最も歴史のある窯元では、今年から父のもとで働くようになった息子が、伝統の技を学ぼうといそしんでいる。里山の魅力を知ってもらおうと、農家民泊も広く行われており、都会の若者との交流も続いている。自然豊かな里山に生きる人たちに出会う旅。
「西海に祝福ありて~長崎県 五島列島~」
大小140の島々が連なる長崎県の五島列島。江戸時代、禁教令が出る中で、キリスト教の信者が移り住み、苦難を乗り越えて信仰を守り続けた「祈りの島」。五島列島には今もおよそ50の教会があり、人々の手によって大切に守られている。二番目の規模を誇る中通島には、キリスト教徒による漁船団「十字船団」があり、船室に飾られたマリア像に見守られながら、1か月に及ぶ漁に出ている。信仰が息づく島を訪ねる旅。
「石の大地に実りあれ~山梨県 南アルプス市~」
山梨県の西部、南アルプス市には、3000m級の山々を背に、国内最大級の扇状地が広がる。ここでは、古くからさくらんぼなどの果樹栽培が盛んに行われてきた。しかし実は、川の氾濫で運ばれてきた砂や石が分厚く堆積し、水はけが良く、1日に何度も水をくみに行かなければならない程に乾いている。工夫しながら果樹栽培を行う人、石をつみあげて作った棚田で稲作をする人など、石の大地とともに生きる人々と出会う旅。
シリーズ山の歌 夏 「花の峰 慈しみ~北海道 アポイ岳~」
北海道日高地方の様似町にあるアポイ岳。標高810mにもかかわらず、特殊な自然環境のために高山植物が約80種自生する。中には固有の種も多く、花々を求めて、多くの登山者が訪れる。この“花の山”に、町の人々は幼い頃から親しんできた。美しく、かれんな花や自然の楽しみ方を地元の人たちに教えてもらいながらの登山。貴重な高山植物を次世代に引き継ぐ活動なども紹介する。人々の「心の山」を味わう旅。
「夏の恵み 連綿と~兵庫県 室津漁港~」
兵庫県西部、たつの市室津漁港。瀬戸内海の小さな漁師町だ。夏の味はアナゴ。この時期、軒先で炭焼きされるアナゴは待ち焦がれた故郷の味。香ばしい匂いに誘われ子どもが駆け寄り、ご近所さんの輪ができる。また室津の新米漁師はアナゴ漁を通じて海を知り、技を磨く。アナゴの炭焼きに刻まれた家族の思い出、父の背中を追い漁に出る若者。人々とアナゴの深い結びつきを見つめた。
「海風の町で とこしえに~愛媛県 愛南町~」
入り組んだリアス式海岸に美しいサンゴの海が広がる愛媛県愛南町(あいなんちょう)。900種ほどの生き物が生息する豊かな海がある一方、山がちの大地に、海からの強い風が吹きつける厳しい土地でもある。そのために、先人の暮らしの知恵が今も息づいている。防風のために家の周囲に石を積み上げた石垣の里。エサもなしに鉄かごだけで魚を捕る伝統漁法。厳しくも豊かな自然とともに、たくましく生きる人たちを訪ねる。
シリーズ山の歌 夏 「楽園に抱かれて~尾瀬 至仏山~」
群馬、栃木、新潟、福島の4県にまたがる尾瀬。尾瀬ヶ原は、本州最大の高層湿原として知られ、珍しい草花の宝庫として年間30万人のハイカーが訪れる。初夏、尾瀬沼のほとりは、ニッコウキスゲが満開に。定年後の第二の人生で、尾瀬に通う老夫婦、雄大な景色と繊細な花や虫の世界にひきつけられた山小屋の常連ガイド、自然保護に取り組む20代の女性。ハイカーたちの心に受け継がれてきた初夏の尾瀬、至仏山を旅する。
「いつか帰る海で~島根県 隠岐西ノ島~」
島根県・隠岐諸島の西ノ島は、島にUターンで帰ってくる人が数多くいる。巨大なアワビをとる素もぐり漁の男性。夫婦で協力し、アワビの貝殻でアクセサリーを作り、名物にしたいとはりきっている。島の人たちとのきずなや、子供たちとのひと夏を見つめた。また、漁で使う「集魚灯」を使ったナイトダイビングを始めた漁師さんにも出会った。精霊を送る伝統行事の盛大な風景とともに、島の人たちの思いを描く。
「願い満つる夏~新潟県 粟島~」
日本海に浮かぶ新潟県粟島は約360人が暮らす漁業と観光の島。島の至る所で目にするのは、小さな鳥居やほこら。荒海に囲まれた厳しい環境の中、漁の神様や風の神様など、さまざまな神仏が信仰されてきた。庭にまつる守り神様に祈り続ける女性。母乳の神様を通じて、出産や育児への不安をなくす母親。かつてあがめられていた馬と触れ合うことで、不登校から立ち直った少年。祈りに支えられてきた島を訪ねる。
「曲がりの川 きらめく~愛媛県 肱川~」
愛媛県の南西部を103kmにわたって流れる肱川(ひじかわ)。肘を曲げたように蛇行している姿からその名が付いたとも言われている。中流の大洲市では、古くから川に人が集い、川の恵みを受けて暮らしが営まれてきた。江戸時代から続く、河原で芋煮鍋を囲む「いもたき」。ふるさとに活気を取り戻したいと、伝統の鵜飼いの世界に飛び込んだ若い鵜匠。晩夏から初秋にかけて、川に集い川とともに生きる人々に出会う旅。
「闘牛の里 強くやさしく~岩手県久慈市~」
岩手県久慈市の山あいにある山形町は、古くから牛の飼育や生産が盛んな地域だ。東北で唯一、闘牛が育てられ、角を激しく突き合わせる闘牛大会が毎年夏に開かれている。“横綱”の牛を大切に育ててきた家族や、牛をあやつり、大会を盛り上げる男たちなど、地域の人々の輪が生まれる。しかし、なぜか、この地区の「闘牛」は引き分けで終わらせるのがルール。牛と寄り添う文化を大切にする人々を訪ねる。
「川辺の町で ふたたび~茨城県 常総市~」
茨城県常総市を南北に貫く鬼怒川(きぬがわ)。2015年9月の「関東・東北豪雨」では、堤防が決壊、市内に大きな被害をもたらした。古くから何度も氾濫を繰り返してきた鬼怒川は、ウグイやオイカワにあゆ、それにエビなど生き物の宝庫でもある。そして、その水は田んぼを潤し、おいしい米も育む。鬼怒川の恵みに感謝し、水害を乗り越えて、川とともに生きようとする人々の姿を見つめる。
「山の恵み この手に宿りて~福島県 三島町~」
福島県三島町。縄文時代の遺跡が発掘され、植物を編んだカゴなどが出土している。今も人々は山に自生する植物を巧みに生かしてカゴなどの工芸品を作っている。その工芸品は「奥会津編み組細工」と呼ばれ、人気を集めている。一方、山は「木こり」不足などにより荒廃が進んでいる。山の恵みに感謝しつつカゴを作る職人、木こりを増やして豊かな山を取り戻そうとする人など、山と生きる人々の思いを訪ねる。
「僕らの波 夢のせて~千葉県 一宮町~」
九十九里浜の南に位置する千葉県一宮町。太平洋の荒波が押し寄せ、日本でも有数のサーフスポットとして知られている。町の子供たちは毎日海に入りサーフィンの腕を磨いたり、大会のたびに競い合ったりしている。サーフィンをきっかけに町に移住し、地元の農業の担い手としての新たな人生を見つける若者も。10月には20回続く“町の運動会”という大会が地元レストラン主催で開かれる。波とともに暮らす人々を訪ねる。
「誇りの酒 醸す街~広島県 東広島市西条~」
広島県東広島市の西条は、灘や伏見と並ぶ国内有数の酒どころ。10月、新酒の仕込みが始まった街には、活気があふれる。毎年この時期に開かれる「酒まつり」は、20万を超える人が訪れる秋の風物詩だ。自慢の酒でもてなす酒蔵の杜氏(とうじ)に、酒かすを餌に養豚に挑む女性。地元の小学生たちは、30年以上続く、酒造りの喜びを表現するオペラを演じて祭りを盛り上げる。酒造りに誇りを抱く人々と出会う旅。
「心に花を~宮城県 女川町~」
宮城県女川町は水産業のさかんな港町。震災後の復興をめざし、若者を中心とした町づくりが進んでいる。実は女川は、600種類以上の山野草が自生する、植物の宝庫。ふるさとの風景や大切なものを失った人々が、身近にある自然に心を癒やされている。震災前と変わらずに山の草花に出会う人、花を育てることで励まされ、生きてきた夫婦など、自然に勇気づけられながら、復興に向かう人たちと出会う。
「清き玉 湧きいずる~群馬県 赤城山麓~」
群馬県の赤城山周辺では湧き水が至るところにあり、今も昔も人々に恩恵をもたらしている。玄関先に湧き水がある家では、天然の水と共に日常生活を送っている。老舗の酒蔵では、赤城の水と米、技にこだわり酒を造る。田畑に実りをもたらす湧き水の利用にはある工夫も。次世代のために、水を育む100年単位の森作りの活動も行われる。その成果を農業で体感する親子連れも。上州に「水の恵み」のある暮らしを訪ねる。
山の歌 秋 「心磨く古道~奈良県 大峰山~」
奈良県南部・標高1719mの大峰山・山上ヶ岳は、1300年前の開山以来、修験道の聖地として知られ、今も女人禁制を守っている。初夏から秋までの期間、全国から“講”と言われる行者たちが修行のために山に登る。年に一度、登山を通し、仲間との絆を再確認する講のメンバー、そして古くから続けられてきた大人になるための通過儀礼に挑む地元の子供たち。山閉めを前に、参拝を続けてきた人々の営みを見つめる。
山の歌 秋 「彩りの谷へ~北アルプス 涸沢~」
北アルプスの玄関口・上高地から歩くこと15km。3000mを超える穂高の峰々に包み込まれるように涸沢カールが広がる。秋の深まりとともに、紅葉に染め上げられる谷。360度の大パノラマを目当てに、1万人の登山者が訪れる。けがで登山をあきらめ、20年ぶりに、孫に背中を押されて涸沢にやってきた男性、登山者のために展望テラスを守る小屋の主人など、錦秋(きんしゅう)の北アルプスに魅せられた人たちに出会う旅。
「みかんの里の晴れ舞台~徳島市 八多町~」
四国・徳島市の南西部にある八多町は11月になると町全体が黄色いミカンで彩られる。ミカンの里の農家たちが大切にしてきたのが人形浄瑠璃を上演するための屋外舞台「犬飼農村舞台」。明治6年から五穀豊じょうを祈るため、舞台のにぎわいを奉納してきた。舞台を飾る襖(ふすま)絵は132枚。風景を次々と変える「襖からくり」の技法は、地元の若い世代へ脈々と受け継がれている。ミカンの里で守り継がれる伝統の舞台を訪ねる。
「紅葉かがやく公園で~山梨県 甲府市~」
およそ19万人が暮らす山梨県甲府市。街の中心から歩いて10分ほどのところに大きな市民公園がある。紅葉の木々が生い茂る森、野鳥が訪れる池、小中学生が30円で入れる動物園など。明治時代から続く市民の憩いの場として親しまれている。父のあとを継ぎ、子どもたちに夢を与え続ける紙芝居師。子どものころにあこがれた獣医師になり、公園に戻ってきた女性など、公園とともに人生を歩む人たちに出会う旅。
「黄金色に照らされて~愛知県 稲沢市~」
愛知県西部、稲沢市祖父江町。晩秋、1万本のいちょうが色づき、まちは黄色に染まる。冬の北風を防ぐ防風林として古くから植えられてきたいちょうの木々。その恵み、ぎんなんの出荷量は全国でも有数。「おいしいぎんなんを届けたい」と粒が大きく、味が濃いものを選んで出荷するのは90歳を迎えるベテラン農家。父から受け継いだ木を大切に守り、絆を深める夫婦。いちょうと共に生きる人々に出会う旅。

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